影響力の法則

アラン・R・コーエン(Allan R. Cohen)博士とデビッド・L・ブラッドフォード(David L. Bradford)博士による世界的名著「影響力の法則~現代組織を生き抜くバイブル(原題:Influence without Authority)」から。

 

原題は直訳すると「権威なき影響(力)」で、「私にはそんな才能もカリスマ性もありませんので・・・」というような人がプロジェクトリーダーになってチームを動かして行くためにはどうすればいいのか?といった組織内コミュニケーション、つまり人間関係を円滑にしていくための極意的なことが書かれています。

 

その両博士による影響力の法則=コーエン・ブラッドフォード モデルの基本的な考え方がタイトルにある『人を動かすには、相手が求めるなにかを提供し、こちらの欲しいものと価値の交換をする。』というもの。

 

いわゆるギブアンドテイク的なことですが、本書ではこれを『カレンシー(価値)の交換』と呼びます。

 

一般的には世界共通の社会通念として「レシプロシティ(互恵性)」とも呼ばれ、相手に何かをすると、その見返りを期待してしまうし、何かをしてもらったらお返ししなければならないという感情が起こりますが、その感情は聖書にも書かれていたり、あるいは紀元前の古代ローマ帝国でも言われていた「与えよ、さらば与えられん」や「欲するならば、まず与えよ」などといった古くからある普遍の真理からもわかると思います。ギブアンドテイクも「ギブ」=「与える」から始まっていますよね。

 

ちなみに人間関係でより良いのは、見返りを求めずにただただ与える「ギブアンドギブ」とも言われています。無償の愛というものですね。

 

話がそれましたが、本書ではその影響力モデルとして6つの法則をあげています。

  1. 味方になると考える
  2. 目標を明確にする
  3. 相手の世界を理解する
  4. カレンシーを見つける
  5. 関係に配慮する
  6. 目的を見失わない

 

この6つの法則を学べば、誰でも新しいメンバーといち早く協力関係が築けて、ひいては組織のパフォーマンスも飛躍的に高まると述べられています。

細かな内容は省略しますが、社会人の方が新しくプロジェクトマネージャーに選ばれた、といった事から学校でクラス委員に選ばれた、部活で部長に選ばれたといった小さなコミュニティでも十分に応用がききますので、気になる方は一度目を通してみてください。

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影響力の法則?現代組織を生き抜くバイブル

続・影響力の法則?ステークホルダーを動かす戦術