ご存知スペンサー・ジョンソンの世界的ベストセラー「チーズはどこへ消えた?」の中から。
この物語は2人の小人と2匹のねずみの寓話です。
簡単に概要を説明すれば、
とある迷路の中に住むこの2匹と2人の住人たちは、大好きなチーズを求めて迷路を探し続け、ある日ようやく山のように積まれたチーズを見つけます。
そして、毎朝早起きして、急いでその場所へ通うということが日課となります。
慣れてくれば、少し遅く起きて、ゆっくり歩いて行くようになります。
チーズもたくさんあるし、その場所も道順も知っている。
しかし、月日が流れ、やがてそのチーズはなくなります。
その後、その2匹と2人はどうしたのか・・・。
そんなお話です。
この物語の「チーズ」とは、仕事であったり、お金であったり家族であったり健康であったり、様々なものの象徴として書かれています。
そして「迷路」とはそのまま人生の岐路、会社や地域や家庭など様々な場所や立場として考えさせられます。
一方で2匹と2人はスニッフ、スカリー、ヘム、ホーという名前がついていますが、この名前もそれぞれ意味があって、スニッフはにおいを嗅ぐとか嗅ぎつけるという意味。スカリーは急いでいくとか素早く動く、ヘムは閉じ込める、取り囲む、ホーは口ごもる、笑うという意味だそうで、それぞれその名前にあった性格という位置付けです。
今日の名言の
早い時期に小さな変化に気づけば、やがて訪れる大きな変化にうまく適応出来る
とは、今回の物語で言えば、どんどんチーズが無くなっていることにも気が付かず、何も考えずに現状に満足していてはいけないという教訓ですが、昨今のIT業界などはドッグイヤーと呼ばれていたのが、いつのまにかラットイヤー、マウスイヤーと呼ばれるくらいにさらに変化が激しくなっていますから、まさに常にアンテナを張って変化に敏感になっていなければ直ぐに沈んでしまいますよね。
長い目で歴史を見てもそうです。竹槍や石器の時代にどれだけ竹やぶを開梱したり石を掘ったり名工になったとしても、時代が鉄や他の金属、機械に取って代わられたりすれば、どうしようもありません。
今で言えばガラケー時代に画期的だったi-modeもあっという間にスマホアプリに取って代わられi-mode用のサービス、ガラケーサービスに莫大な投資をして一大帝国を築けたとしても、スマホアプリへの対応が遅れたばかりに巨額の負債に悩まされる。そんな企業も多いのではないでしょうか。
今、改めてこの本が見直されても良いような気がします。
ただ、「逆も又真なり」で、一つのことを極め続けるのも、それはそれでアリですし、時代は巡りますから、そのへんはやはりバランス感覚、嗅覚という事でもありますので、闇雲に節操無くただ流されるということだけはないようにご注意下さい。
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